強度行動障害【2025.08.20】

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お久しぶりのブログです。
長男の方は、年齢が今は21歳ですね。
もう豊中支援学校の高等部を卒業して「シャルム作業所」という生活介護の利用をしています。
長女の方は、年齢が17歳になります。
先生方の協力もあり、豊中支援学校の高等部に進学することができたのですが、自宅から支援学校まで子供にすると少し距離が長くて送迎車で落ち着いて学校まで向かうことができなかったりで…
学校から送り迎えしている送迎バスにも乗れなくなってしまったので、一時期は「パピルス」の車にて送迎サービスをお願いしていたのですが、その送迎車でも落ち着いて乗ることができなくなってしまったため、月曜日から金曜日まで全て利用していたのですが、その車内でも興奮してしまい、突然ですが月曜日から金曜日、全ての曜日で利用ができなくなりました。
せめて週2回や3回など少し曜日を減らして様子を見て頂けたらよかったのですが、全ての曜日で利用ができなくなりましたので、全く学校へ通えなくなってしまいました。
それからは毎日、自宅にいることになったため、とっても大変な日々が続きました。
そのため今は自宅近くのみずほおおぞら内にある生活介護「みのり園」を利用しています。
通常、生活介護は18歳からしか利用できないのですが、服部障害者相談支援センターの方や行動援護あいそとーぷさんなどの協力もあって、特例で18歳未満から利用しています。
生活介護を特例で利用するためには支援学校を辞める必要がありましたので、せっかく先生方の協力もあり高等部へ進学できたのですが、その当時は学校までの距離が少し長くて送迎車に乗って高等部へ通うことが難しかったこと。
加えて自宅近くの生活介護なら自宅から距離が近かったので送迎車でも通えること。
毎日、子供が家にいるだけでは将来のための社会勉強ができませんし、親の日頃の介護などの負担も増えるので現実的な問題から実際に通える方を選んだということになります。
そのような理由から残念ながら生活介護を利用するために豊中支援学校は高等部1年生で自主退学しました。

子供の強度行動障害

長男について

長男は自傷行為だけなのですが、まだ小さい保育所や小学生低学年の頃は「ア~、ア~」と不調の声を出して体をつねる行為が多かったのですが、小学生高学年の頃からは壁や床に頭突きをしたりして、中学生の頃からは拳をグーにして自分の耳や頭や頬を強く叩くようになりました。
酷いときにはジャンプしながら、その行動を繰り返し、耳や頬から出血し始めても落ち着くまで全く手を止めることはありませんでした。
自傷行為がとても酷くて強度行動障害になるほど、毎日頻繁に自傷行為を繰り返して、止めても止めても自分で自分の体を傷つけてしまい、大阪精神医療センターへ検査入院もしました。
あまり傷ついてほしくないので「ヘッドギア」や「拳サポーター」もつけていましたが、すぐに血まみれになってしまうので交換用の予備も買ったり、ほぼ毎日手洗いをしながら、当時はとても胸が痛い気持ちでいっぱいでした。
ですが高校を卒業した頃からは、阪急宝塚線の岡町駅付近にある赤垣メンタルクリニックでお薬の調整などをおこない、基本的には興奮が収まるまで手を繋いで寄り添ってあげると落ち着いてくれるようになりました。
以前までは手を繋ぐ前に頓服を飲ませていたのですが、今は頓服を飲まずに手を繋ぐだけで落ち着いてくれます。
落ち着いたら自分から手を放してくれますし、まだ落ち着いていないときには、親の手をギュッと掴んでくれるのでわかりやすいです。
あと軽い自傷行為の場合は、クッションや枕、毛布や布団を部屋に意図的に数枚だしているのですが、それを自分の頭にくるんで落ち着くまでジッとしているときもあります。
その時は親が手を繋がなくても大丈夫ですが、酷くなりそうなときは手を繋いであげます。
また手を繋いで助けてほしい時には、自分から親に寄ってきて手を差し伸べてくれる場合もあります。
あと息子はお風呂の湯舟に浸かることが大好きです。
そのため生活介護から自宅へ帰宅したときは、すぐにお風呂で頭や体を洗って湯舟に入れてあげると嬉しそうに喜んでいます。
外出から帰宅したあとお風呂ですぐに清潔にしてあげると、コロナやインフルエンザなどの感染予防にもつながりますし、湯舟に浸かっている時には手を繋がなくても自傷行為が止まることも多々ありますので、息子のリラックス空間にもなっています。
息子が自傷行為をする原因ですが、ゆっくりくつろいでいる時に急に場所を移動させられたり、食事を自分の好きな順番やスピードやテンポでもらえない、会話が少ない、かまってもらえない、自分の思い通りにいかない、体調不良などの時に多く見受けられます。
特に食事の時は欲しいものを目で見る「視線」と「食事をあげている方の手を掴んで欲しいものへ誘導」して意志表示をしてくれるのですが、ペースが遅くて早く欲しいものが食べれないと意志表示が強くなって食事をあげている方の手を掴む力も強くなり爪が相手の腕に食い込んで、爪を切ってきてあげてくださいと言われることがよくあります。
しかし爪は毎週切っていますし、息子の視線や誘導してくれる手の動きをちゃんと見て把握してあげて、欲しいペースや順番であげていると腕を掴んでも爪が食い込むことはありません。
食事をあげている方の洞察力が鈍いと、このことが何回も繰り返されるので、段々と調子が悪くなってしまい、食事の時間にお腹もいっぱいにできない状態のまま自傷行為に発展してしまう場合もありますので、爪を切ってきてあげてくださいと言われるときは、もう少し欲しいと意思表示する食べ物を今より早いペースであげてくださいと伝えるようにしています。
ですので、息子が自傷行為にならないように、苦しまないように、早めの優しい思いやりのある対応や気づきが必要になってきます。

長女について

長女は「ウ~、ウ~」と不調の声を出し始め、最初は自傷行為だけで自分の体をつねったり、自分の髪の毛を引っ張たりします。
調子が悪くなり始めると、とてもひどくなる場合もありますので、長女の場合は自傷行為が始まった時点で頓服を飲ませることが多いです。
しかし自分の自傷行為だけで落ち着きを取り戻せない場合には、お菓子を求めたり、またお菓子を食べて落ち着けない時には、親と一緒に腕を組んで部屋を歩きながらスマホの動画を見てほしいと要求してきたり、お菓子のおかわりや別の食べ物を要求したり、親の髪の毛を引っ張たり、親の着ているシャツを引っ張たりして助けを求めてきます。
このとき髪の毛を引っ張たりされると、とても痛いので自分の心に余裕がないときや仕事などで疲れている時は、怒ってしまうこともあるのですが、長女は自分ではどうしようもできないので助けてほしい合図なのに、そこで助けてほしい親に怒られてしまうと余計に悲しくなって不調が長く続きますので、辛抱して落ち着くまで待っているのが一番早く落ち着きます。
髪の毛や着ているシャツの代わりにタオルとかを渡してあげたこともあったのですがあまり引っ張らず、こちらに助けを求めて親に振り向いてもらいたいので、あまり代わりのタオルなどを渡しても役には立ちませんでした。
眼鏡もとったりするので対応する前に眼鏡も外しておきます。
以前は何枚もシャツを破られたり、髪の毛も多く抜けてしまったことから、ヘアスタイルはできる限りショートに、シャツは作業着屋さんで生地が丈夫なものを購入してからは破られたりすることも減りました。
決して娘は親に対して痛みを与えるために行動しているのわけではなく今の自分の苦しみを共感してほしいために助けを求めているだけにすぎませんので、出来る限り温かく対応するようにしています。
自傷行為などをしているときは長男も同様なのですが興奮して体温がかなり上昇しますので、水で濡らしたタオルで顔や頭を拭いてあげたり、子供の好きなyoutubeの歌や動画をスマホで流してあげたりして気を紛らわせてあげると少しずつ落ち着いてきます。
髪の毛を引っ張られたりすると痛いので怒りたい気持ちも沸いてでてくるのですが、そこはグッとこらえて娘を怒るのではなく、いつも一生懸命に頑張ってくれてありがとうなあとか、いつも家でお手伝いしていることを褒めてあげたり、生活介護に通って偉いなあとか、励ましの声かけをしたり、今日の夕食は娘の大好きなお寿司だよとか、明るく元気になれるようなお話しなどを中心に話してあげると少しずつ冷静さを取り戻し笑顔が出始めるので、その時に娘の顔色を見て調子が戻ってきたような雰囲気を出していたら、髪の毛もし落ち着いてきたら離してなあと声かけしたりすることもあります。
娘は言葉での意思表示はできませんが、こちらの言っていることは興奮している時などを除きよく理解してくれていますので、言った瞬間に髪の毛を離してくれない時もあるのですが、落ち着いてきてこちらの話が耳に入ってきそうなときに、念のためこちらの意思表示もしておくと、落ち着けば徐々にですが髪の毛を引っ張ることもやめてくれます。
娘が強度行動障害を起こしたときに親も疲れていたりして気持ちに余裕がなくて怒鳴ったりすると、更に行動はエスカレートして棚やテレビ、テーブルなどを倒そうとしたり、こちらがかけているメガネを取って投げたり、こちらの体をつねったり噛もうとしたりと、とても大変になります。
ですので、そこまで娘がしなくて済むように、娘がとても苦しまないように、早めの優しい思いやりのある対応や気づきが必要になってきます。
もちろん親も人間ですので、気持ちに余裕がなかったり、体が疲れていたり、経済的な心配をしたりと色々な理由から、毎日100%しっかり対応できているとは全然思ってはいませんが、出来る限り娘に寄り添いながら対応するように心がけています。
また毎日、娘を見ているので、その日その日の様子や状況を見たり判断して、頓服の量を少なくしたり多くしたり、対応を微妙に変えたりしながら日々のサポートをしています。
以前はテレビも倒れたりして画面が割れて映らなくなってしまったので、毎年テレビを買いなおしていました。
テレビも昔みたいにゴミ置場にポイッと捨てることもできず、今はリサイクル処理もしないといけないので大変です。
毎年買いなおししていると勿体ないので最近では、段々とテレビのサイズも大きいものから小さいものへ、新品から中古のものへと移行していきましたね。
ただ今では以前に比べて毎年買いなおさなくてもよいレベルまでは子供が落ち着いてくれるようになりました。
自分の気持ちを分かってもらえないほど行動がエスカレートしていくことが多いですので、共感してあげることが大切だと思い、いつもできるだけ優しく対応するようにしています。
あとは障害がなくても思春期の時期はどこのお子さんでも大変になることが多いですので、高等部だと娘は2年生になりますので、息子も高等部を卒業してから落ち着けることが増えたので、そんな時期と重なっているのかなあと思うこともあります。
自分自身も中学生や高校生の時には、親に反抗していた時期もありましたしね。
長男、長女、二人共に、大阪精神医療センターに検査入院したこともあって、そのとき担当の医師から「子供を落ち着かせたいのなら、まず最初に親自身のあなたが落ち着かないと子供も落ち着いてくれませんから」とおしゃっていたこともありますし、本当その通りだと思います。
ちゃんと子供にお手本を見せてから、接してあげないといけませんね。
また長女は生理も始まりましたので、特に生理前と生理初日には不調なことが多く注意が必要です。
いつ生理があったのか記録もつけていて、毎月定期的に訪れるのであれば、事前にお薬をあげたりなど対応もしやすいのですが、毎月、不定期なことが多いです。
ですので生理が始まってしまえば分かるのですが、特に生理前の時は不調の原因が生理かどうかは分かりませんので、判断が難しい時があります。
そこはあくまで記録を見てそろそろかなと予測を立てたり、日頃の子供の観察などで判断をしています。

長男や長女についてまとめ

長男も長女もいえることですが、自傷行為や他害行為、強度行動障害など、すべてにおいて子供が必死になってSOS」を出していると言うことです。
二人とも言葉を発して意思表示することができませんので、とてもつらいと思います。
言葉のように上手く話して伝えることが難しいために、このような行動につながることが多いと思います。
そのため、私自身をはじめ、周りの方々の子供への洞察力や気づき、思いやりやフォローの進め方などはとても子供にとって重要になってきます。
親自身も仕事などで疲れていて強く叱ってしまうこともありますが、本来、強度行動障害は子供のSOS助けてほしいという意味ですので、出来る限り同じ目線に立って優しく愛情もって対応してあげないといけません。
親も100%完璧な人間ではないので、たまにカッとすることもありますが、子供自身は困っている合図なので、ちゃんとこれからも、そのことをしっかり理解したうえで対応するために、強度行動障害についてブログに記録を残しました。
子供が強度行動障害をするので落ち着いてもらうために、病院で検査入院をしたり、お薬の服用を調整したりし、家では快適に過ごせるように子供の空間を大切にしたり、生活リズムを分かりやすくしたりと、出来るだけ毎日落ち着いて過ごしていけるよう改善しているのですが、一番大変なのは障害をもって生まれた子供自身です。
病院やお薬での治療で落ち着いて過ごせていけるようにもちろん変わってほしいのですが、そのためには周りでサポートしている親自身やサポートされている方々も、子供の成長に合わせて自分自身も成長し、深い洞察力や愛情ある支援で、なぜ子供は強度行動障害をおこなってしまうのか、原因は困っている、助けてほしい、SOSのサインだということをちゃんと理解したうえでケアしてあげなければいけないと思います。
サポートする親や周りの方々も、日々、反省や改善を繰り返し、試行錯誤しながら努力し対応していかないと子供の笑顔も増えていかないと思います。
日頃の介護で毎日が大変ですが、強度行動障害の対応については、障害がある子供だけではなく、親自身も成長していく必要があると考えています。
以下文面からはとても参考になったため、自閉症.netから引用させて頂いています。

強度行動障害とは

強度行動障害とは「直接的な他害」「間接的な他害」「自傷行為」が非常に多い頻度で見られ、通常の環境下では対応が非常に困難な特性を持つ人をさします。
強度行動障害が見られる障害や疾病には自閉症、知的障害者、精神薄弱者、精神病者などが有ります。
その中でも特に、知能指数が低く重度の自閉傾向にある自閉症の患者に強度行動障害が多く見られています。

強度行動障害の定義

強度行動障害は「直接的他害(噛みつき、頭つき、など)や間接的他害(睡眠の乱れ、同一性の保持)、自傷行為などが、通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇の困難なものをいい、行動的に定義される群」と1988年に行動障害児(者)研究会において定義されました。

強度行動障害者の人数

強度行動障害者の人数は正確な全国調査は行われていませんが、鳥取県の調査で療育手帳交付者の約1%が強度行動障害であったと報告されています。
そのため、日本全国では約80万人が療育手帳を交付されていることから、日本では約8000人が強度行動障害であると考えられています。

強度行動障害が現れる理由

強度行動障害の粗暴な特徴が見られる理由には、本人に対し周囲から様々な刺激や情報が入ってくるがその物事が理解または処理が出来ないことが原因である場合と、物事を伝えたいが上手く伝わらなかったり伝える手段が無いことが主な原因となっています。
また、強度行動障害者が自閉症の場合には、物事の考え方や感覚が健常者と違う場合が多く、お互いに理解が難しいという事も理由の一つになります。
そのため、強度行動障害は周囲を困らせたりする行動ではなく本人が困っていサインだと考えるべきです。

強度行動障害が現れる時期

強度行動障害は生まれたときから見られるわけではなく、成長するにあたり障害の特性や生活の環境から徐々に見られるようになります。
一般的に中学校や高等学校の時期に多く見られ、学校卒業後には比較的落ち着くケースが多く見られています。
中学校や高等学校時期は思春期に当たり心身ともに変化が見られるほか、環境の大きな変化、様々な周囲との係わり、学業も比較的難しくなる事から、問題となる行動が多く見られると考えられています。

強度行動障害判定基準

強度行動障害の判定は1993年から厚生労働省が示している「強度行動障害判定基準表」または「行動援護の判定基準表」に基づいて判定されます。
強度行動障害判定基準表は旧法等における基準として用いられ、行動援護の判定基準表は障害者自立支援法および障害者総合支援法の基準として用いられています。

強度行動障害判定基準表

強度行動障害判定基準表には「ひどい自傷」「強い他傷」「激しいこだわり」「激しいもの壊し」「睡眠の大きな乱れ」「食事関係の強い障害」「排泄関係の強い障害」「著しい多動」「著しい騒がしさ」「パニックでひどく指導困難」「粗暴で恐怖感を与え,指導困難」の11項目をそれぞれ1日に何度発生するかなどの頻度から、「1点」「3点」「5点」の3段階で点数化し評価をします。
点数は10点以上の場合に強度行動障害と判定します。

ひどい自傷

ひどい自傷の項目には「肉が見えたり酷く出血するほどの噛み付き」「頭部が変形するほどの叩き」「爪をはがしてしまう」などが有ります。

強い他傷

強い他傷の項目には「殴る、蹴る、噛み付く、頭突き、目を付くなどで、相手が怪我をしかねない行為をとる」などが有ります。

激しいこだわり

激しいこだわりの項目には「服を脱いでしまったり、移動や外出を拒んでしまうなどの行為で、動作を止めたりすることが非常に困難なもの」となっています。

激しいもの壊し

激しいもの壊しの項目には「ガラスやドアや壁などを壊す、他人のメガネを壊したり服を引き裂いたりする行為で、本人や周囲に影響や危険が大きい行為」となっています。

睡眠の大きな乱れ

睡眠の大きな乱れの項目には「昼夜の逆転」「寝ることが出来ず夜間に人やものに危害を与える」などが有ります。

食事関係の強い障害

食事関係の強い障害の項目には「異食や体に異変を引き起こすほどの偏食」「食べ物を投げる」「テーブルをひっくり返す」などが有ります。

排泄関係の強い障害

排泄関係の強い障害の項目には「便を指でこねる」「便を壁などに擦り付ける」「便を投げる」「強迫的に排泄行動を繰り返す」などが有ります。

著しい多動

著しい多動の項目には「一時も留まることが出来ず常に走り回る」「周りを注意せず飛び出す」「高く危険な場所に登る」などが有ります。

著しい騒がしさ

著しい騒がしさの項目には「周囲が迷惑するほどの大声を出す」「泣き始めると大泣きが何時間も続く」などが有ります。

粗暴で恐怖感を与え指導困難

粗暴で恐怖感を与え指導困難の項目には「激しい行動を呈し周囲が恐怖を感じさせる状況となる」などが有ります。

パニックがひどく指導困難

パニックがひどく指導困難の項目には「パニックになると体力的にも収拾が出来ない状態となる」などが有ります。

行動援護の判定基準表

行動援護の判定基準表では「本人独自の表現方法を用いた意思表示」「言葉以外の手段を用いた説明理解」「食べられないものを口に入れる」「多動又は行動の停止」「パニックや不安定な行動」「自分の体を叩いたり傷つけるなどの行為」「叩いたり蹴ったり器物を壊したりなどの行為」「他人に抱きついたり、断りもなくものをもってくる」「環境の変化により突発的に通常と違う声を出す」「突然走っていなくなるような突発的行動」「過食・反すうなどの食事に関する行動」「てんかん発作の有無」の12項目を「0点」「1点」「2点」の3段階で評価をします。
この評価のうち10点以上の場合には行動援護の利用や重度障害者支援加算などの対象に含まれるようになります。

強度行動障害者への支援方法

厚生労働省の資料などによると「強度行動障害者への支援に当たっての基本的な考え方」は以下の6点が基本であると示しています。
  • 構造化された環境づくり
  • 医療など多職種との連携
  • リラックス出来る環境
  • 一貫した対応が可能なチーム体制
  • 自尊心の尊重
  • 地域で継続的に生活できる体制づくり

構造化された環境づくり

構造化された環境づくりとは、生活環境での問題点を洗い出し問題となる部分を改善していく事です。
例えば音が原因で問題行動が出る場合には「静かな部屋を用意する」「目に付く場所にヘッドホンやイヤーマフを置く」などが有ります。

医療など多職種との連携

強度行動障害者の対応は家族だけでは難しいことがほとんどです。
その為、医師、教師、心理士、言語聴覚士、その他専門家、地域の支援者などとの連携が必要になります。
特に医師との連携は重要で、診療や適切な薬の投与を行うことで問題行動を落ち着かせる事も効果的な対処方法のひとつとなります。

リラックス出来る環境

リラックスできる環境として本人に必要以上の負担やストレスを与えない生活の場を作ることが大事です。
自宅だけの生活ではなく、日中や長期の休みなどに通うことの出来る福祉サービスを利用するのも気分の切り替えが行え、効果が有る場合も有ります。

一貫した対応が可能なチーム体制

強度行動障害者に対応する場合には、通常様々な福祉サービスを利用することとなります。
支援の際には、ヒアリングやアセスメントを元に作成した支援内容を組織やグループで共通の理解として認識し、一貫した対応を行う必要が有ります。
その時々により支援方法がバラバラであると、本人が混乱してしまいより強い問題行動へと繋がる恐れも有ります。

自尊心の尊重

強度行動障害者の言動に対して、抑制したり押し付けたり批判をすると自尊心を傷つけてしまう事が有ります。
危険や問題の無い限りにおいては本人の意思を尊重することが重要となります。

地域で継続的に生活できる体制づくり

地域で生活を行うためには家族や親族の協力、地域での理解、地域のボランティア組織、行政の福祉などとの連携や協力が重要となります。
また、場合によっては緊急時の医療や一時的な保護、住宅や金銭での補助や負担の軽減なども必要となる場合が有ります。
強度行動障害は基本的に障害者本人が困っている為に発生する特性であることから、本人がすごしやすい生活環境を整えること最も重要な対処方法となります。

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